製紙・印刷工程における静電気除去【トラブル例と対策】
4
12月 24
製紙・印刷工程での静電気の発生は、印刷不良や機械の故障、作業員の安全問題など、様々なトラブルを引き起こし、作業効率を著しく低下させる要因となります。 本記事では、製紙・印刷工程において静電気が原因となるトラブル例と、湿度管理やイオナイザー設置などの除去対策をご紹介します。
静電気が製紙・印刷工程に与える悪影響
静電気は、紙の製造工程から印刷、加工、梱包、そして最終製品に至るまで、あらゆる段階で様々な問題を引き起こします。 ここでは、具体的な問題点とその影響について見ていきましょう。
塵埃・異物の付着
静電気が発生すると、空気中の塵や埃、糸くずなどの異物を吸着しやすくなります。印刷工程では、美しい仕上がりが求められる印刷物に異物が付着することで、印刷不良の原因となることがあります。
印刷紙・段ボールの反り・割れ
静電気は、紙同士を反発させる力を持つため、印刷紙や段ボールが反ったり、波打ったりする原因になります。反りや波打ちは、印刷時の位置ズレや紙詰まりを引き起こし、作業効率を低下させるだけでなく、製品の品質にも悪影響を及ぼします。
印刷不良(ヒゲ汚れやインキの飛散)
印刷工程において静電気は、インキの飛散や「ヒゲ汚れ」と呼ばれる印刷不良を引き起こす可能性があります。ヒゲ汚れとは、文字や図柄の輪郭がぼやけたり、線が伸びたりする現象で、静電気によってインキが本来の位置に着弾しないことが原因です。
紙同士の密着
静電気により、紙同士がくっついてしまうことがあり、その結果紙送り不良や印刷のズレを引き起こすことがあります。これは、大量の紙を扱う製紙工場や印刷工場において、作業効率を大幅に低下させる要因となります。また、紙詰まりによる機械の故障にも繋がりかねず、注意が必要です。
火災
静電気は、可燃性の高い紙粉や溶剤蒸気に引火し、火災を引き起こす危険性があります。製紙工場や印刷工場では、大量の紙や引火性の高い溶剤を含んだインクを扱うため、紙粉やインクミストが静電気のスパークによって引火する危険性があります。
静電気除去の効果的な方法は?
静電気が引き起こす様々な問題を解決するために、いくつかの有効な対策方法があります。ここでは、代表的な静電気対策とその仕組み、導入メリット、注意点などを詳しく解説します。
アースへの接続
静電気除去の基本として、紙を含めた機器や作業環境を適切にアースに接続し、電気を逃がす方法があります。機械や設備を適切にアース接続することで、静電気の蓄積を防ぎ、放電による火災や感電のリスクを低減することができます。
イオナイザー(除電器)
イオナイザーは、空気中にイオンを放出し、帯電した物体の静電気を中和する装置です。空気中のイオンが、帯電体と逆の極性に帯電することで、静電気を除去します。
加湿器
乾燥した環境では静電気が発生しやすいため、加湿器を用いて湿度を適切に保つことは有効な対策です。相対湿度を50%以上に保つことで、静電気の発生を抑制することができます。
加湿器を用いた静電気対策の導入例
衛生用紙製造工場
各種衛生用紙を生産する工場において、生産効率アップは常に求められている課題であり、日々様々な策が講じられてきました。 そのような中、ティシュー生産工程においては、通年静電気トラブルの問題に直面していました。 加湿器の導入を検討する中で、工事が不要なカート式を導入。さらには集中加湿が可能なアジャスタブルジョイントを追加。 静電気トラブルは抑制され、ラインの停止や調整、不良率の低減効果が得られています。
| 対象 | ティシュー製造ライン |
| 主要機器 | ミストビークルカート(2台) |
|
設定湿度 |
目標湿度 60% |
| 制御 | 手動制御 |
効果
生産効率アップ・作業環境改善
・静電気トラブルの抑制
・紙粉の鎮静と再浮遊防止
静電気による問題を解決するためには、環境や設備に応じた適切な対策が必要です。 弊社では、静電気対策に関する専門的なアドバイスと、製品導入のサポートを行っています。 まずはお気軽にお問い合わせください。お客様の作業環境に最適な加湿システムをご提案いたします。