ノズル選定のための基礎知識|流量・圧力・粒子径
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7月 26
ノズル選定の基礎知識シリーズ第1回では「スプレーパターン」、第2回では「ノズルの材質」について解説しました。
第3回は、スプレーノズルを選定する際に欠かせない「流量・圧力・粒子径」についてご紹介します。
同じスプレーパターン、同じ材質のノズルであっても、流量や圧力の条件が変わればスプレー性能は大きく変化します。期待するスプレー品質を得るためには、これらの基本要素を正しく理解することが重要です。
流量とは?
流量とは、ノズルから一定時間あたりに噴射される液体の量を指します。一般的には「L/min(リットル/分)」で表されます。 例えば洗浄用途では十分な液量が必要になりますが、加湿や冷却用途では必要以上の流量はランニングコスト増加につながります。 そのため、目的に応じて適切な流量を選定することが重要です。
流量が不足すると:
- 洗浄不足
- 冷却不足
- 塗布ムラ
流量が多すぎると:
- 液剤ロス
- コスト増加
- 排水量増加
圧力が変わると流量も変わる
スプレーノズルの流量は供給圧力によって変化します。
流量と圧力の関係は通常以下の式によって表されます。
一般的に圧力が高くなるほど流量は増加し、同時に液滴が細かくなる傾向があります。
過剰な圧力は、
- ポンプの過負荷
- ミスト飛散の増加
- ノズル摩耗の加速
といった問題を招く場合があります。
最適なノズル選定では、必要な流量を適正圧力で実現できるかを確認することが重要です。
粒子径とは?
粒子径(液滴径)とは、スプレーによって形成される液滴の大きさのことです。
用途によって求められる粒子径は大きく異なります。
微細な粒子径が求められる用途の例:
- 冷却
- 加湿
- 微細コーティング
大きな粒子径が求められる用途の例:
- 洗浄
- 粉じん抑制
粒子径は小さいほど蒸発や反応効率が向上します。一方で飛散しやすくなるため、用途とのバランスが重要です。
粒子径に影響する要因
粒子径はさまざまな条件によって変化します。
主な要因は以下の通りです。
圧力:圧力が高いほど粒子径は小さくなる傾向があります。
流量:一般的に流量が大きくなると粒子径は小さくなる傾向があります。(※オリフィス径による)
表面張力:表面張力が小さい液体ほど微細な噴霧が容易になります。
まとめ
スプレーノズルの性能は、単にスプレーパターンや材質だけで決まるものではありません。 流量、圧力、粒子径は、洗浄力や冷却効率、塗布品質に直結する重要な要素です。 これらの関係を理解し、用途に適した条件でノズルを選定することで、設備性能の向上とコスト削減の両立が可能になります。
| ノズル特性 | 圧力を上げる | 比重を上げる | 粘度を上げる | 液温を上げる | 表面張力を上げる |
|---|---|---|---|---|---|
| パターン状態 | 良くなる | 影響僅少 | 悪くなる | 良くなる | 影響僅少 |
| 粒子径 | 小さくなる | 影響僅少 | 大きくなる | 小さくなる |
大きくなる |
| スプレー角度 | 増えてから減る | 影響僅少 |
減る | 増える | 減る |
| 流量 | 増える | 減る | フルコーン/ホロコーンは増える フラットは減る |
スプレー液と使用ノズルによって決まる | 影響なし |
| インパクト | 大きくなる |
影響僅少 |
小さくなる |
大きくなる |
影響僅少 |
| 速度 | 速くなる | 遅くなる | 遅くなる | 速くなる | 影響僅少 |
| 摩耗 | 速くなる | 影響僅少 | 遅くなる | スプレー液と使用ノズルによって決まる | 影響なし |