位相ドップラー干渉計(PDI)

プローブボリュームは、交差する2本（または4本）のレーザービームによって形成され、非接触型で高い空間分解能の測定ポイントとなります。スプレーパターンの特性評価は、装置またはノズル自体を移動させ、多数の計測場所でデータを収集することで実行できます。

位相ドップラー計測器のレーザー送信ユニットは、互いに干渉しあう性質を持つ、同一の波長（色）の2本のレーザー光を照射します。これらのレーザーが交差する部分では、2つのレーザーの建設的干渉と相殺的干渉によって干渉パターンが形成され、既知の干渉波周波数が発生します。液滴はプリズムのようにこの干渉パターンを屈折させ、位相ドップラー計測器のレシーバーユニットで検出され、液滴の特性が解析されます。

予め設定された干渉パターンの周波数の変化は液滴の速度に比例することから、LDV（Laser Doppler Velocimetry）と呼ばれます。また、位相ドップラー計測器の受信ユニットには、干渉バーストパターンを検出する3つの検出器があり、それぞれの検出器におけるこの信号の相対的な位相シフトは、液滴の直径に比例しています。位相ドップラー計測器は、干渉パターンが検出されるたびにカウントして解析し、交差するレーザービームで形成されるプローブボリュームに入る個々の液滴を特徴づけるフラックスサンプリング方式を採用しています。