タンク洗浄の自動化によって高所危険作業を廃止毎回100ℓ以上の節水を実現

タンク洗浄の自動化によって高所危険作業を廃止毎回100ℓ以上の節水を実現

問題:
ある食品メーカーでは、家庭用・業務用に様々な種類のお酢を製造しています。
食酢の製造には酢仕込みタンクを使用します。この醸造工程で使用する酢仕込みタンクは、定期的な洗浄が必要で、人手により市販の高圧ハンドスプレーガンを使って洗浄していました。洗浄時はタンク上部のマンホールから、タンク内を覗き込んで洗浄しますが、タンクの高さが 5m あるため、大変危険な作業となっていました。
また高圧ハンドスプレーガンによる洗浄では、水の使用量が 1 回あたり 500L と非常に多く、さらにタンクの天面が洗浄できないことも課題となっていました。
これらの要因から、同社では作業環境改善とコスト削減が検討されていました。

解決策:
高圧用液圧回転式タンク洗浄ノズルの3次元タイプを採用。中央に撹拌機があるため、死角の洗い残しをなくすために2 台導入しました。今回採用したノズルは、3 次元回転ノズルがタンク内全面を洗浄するノズルです。以前は洗浄が困難であったタンク天面も、問題なく洗浄できるようになります。
同回転ノズルはタンクに挿入後、設定した圧力で洗浄水を供給するだけで、3次元回転を開始しますので、洗浄作業に直接人手が関わることなく、自動洗浄が可能となります。

結果:
人手による洗浄から回転ノズル洗浄に切り替えることで、高所からタンク内を覗き込み、高圧水を扱うという危険作業を回避することができました。
さらに、回転ノズルによる効率化によって、洗浄時間が短縮され、水の使用量も削減されました。回転ノズルによる定量洗浄が可能となり、作業員による洗浄結果に差が無くなり、再現性が向上しました。
また洗浄 1 回あたりの水の使用量が従来の 500ℓから 345ℓに削減され節水効果も発揮しました。

■人件費削減
洗浄時間30分 人件費¥2,500/h 洗浄回数2回/日(計16基)
0.5h × 2500円/h × 2回/日 × 20日 × 12か月 = 600,000円

➡年間約 60 万円の削減

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この事例で使用している製品

高圧用液圧回転式タンク洗浄ノズル「HPR」シリーズ 

  • 噴流タービン構造
    供給された水流の一部でタービンを回転させ回転数を制御し、安定した回転を実現。少ない水量でも強インパクトで洗浄するため、節水や作業時間の短縮に貢献します。
  • 昇降装置に対応
    昇降式タンク洗浄装置にすることで、洗浄の自動化を実現。重点的に洗浄したいポイントで停止させ洗浄することが可能。吊った際に振れにくい構造のため、ホースリール式に最適です。
  • 高耐久性
    パーツ点数を減らし、耐久性とメンテナンス性の向上を実現。