二次元回転+三次元回転 タンク洗浄ノズルでタンクの洗い残しゼロへ

二次元回転+三次元回転 タンク洗浄ノズルでタンクの洗い残しゼロへ

問題:
醤油の醸造をはじめとした調味料製造を行う工場では、液体調味料の製造に大型タンクを用いています。
工場内にある複数の大型タンクを 1日に 1 基、洗浄する必要があり、洗浄には某社製の 3次元高圧回転ノズルを使用していました。タンクは直径 3m、高さ 9mで、タンク上部から天井までの高さが無いため、ホースリール方式でノズルを昇降させていました。昇降時は三か所でノズルを静止させ時間をかけて洗浄を行っていました。しかし、三次元回転ノズルの洗浄軌跡が大きいため、洗い残しが生じており、洗浄が不十分な箇所については、人手対応せざるを得ず、タンク外から高圧洗浄機を用いて洗浄を行っていました。高所における高圧洗浄のため、危険作業となっており大きな負荷となっていました。

解決策:
液圧回転式タンク洗浄ノズル「HPR2/3」(二次元回転+三次元回転一体型)を導入。昇降には引き続きホースリール式を使用しました。
制御は従来と異なり、中間点での静止はなく、洗浄しながら一定速度で降下させます。
2 種の回転方式が一定速度で降下して稼働するため、大幅に洗浄効果が向上します。三次元回転ノズルがタンク内全面をカバーすることに加えて、二次元回転ノズルが側面を重点的にカバー。特に二次元回転ノズルは水圧が直角に当たるため、喫水線の汚れも確実に洗浄。従来ノズルで洗浄不十分であった箇所もしっ かりと 2種の回転方式でカバーすることができます。

結果:
洗い残しがなくなることで、人手作業による追加洗浄が不要になります。追加手洗いにかかっていた 40 分の作業時間が削減されただけでなく、高所危険作業がなくなったことで従業員の負荷軽減にもつながりました。
また、追加洗浄時に使用していた水量が削減され、水使用料・排水処理コストともに削減されました。
機械による洗浄であるため、作業員による洗浄仕上がり差がなくなり、再現性の向上も実現しました

【従来】
 追加洗浄時間40分 作業員 1人  洗浄回数250回 /年 人件費¥2500 /h

【導入による削減コスト】
 2/3時間 × 1人 × 250回 /年 × 2,500円 /h = 416,666円

➡年間約 42 万円の人件費削減

PDF 版はこちら>>

この事例で使用している製品

高圧用液圧回転式タンク洗浄ノズル「HPR2/3」

  • 噴流タービン構造
    供給された水流の一部でタービンを回転させ回転数を制御し、安定した回転を実現。少ない水量でも強インパクトで洗浄するため、節水や作業時間の短縮に貢献します。
  • 昇降装置に対応
    昇降式タンク洗浄装置にすることで、洗浄の自動化を実現。重点的に洗浄したいポイントで停止させ洗浄することが可能。吊った際に振れにくい構造のため、ホースリール式に最適です。
  • 高耐久性
    パーツ点数を減らし、耐久性とメンテナンス性の向上を実現。