高速自動ガンの導入で、塗布効率と塗布品質がアップ。不良品率減少、液使用力削減などでコストを大幅削減

高速自動ガンの導入で、塗布効率と塗布品質がアップ。不良品率減少、液使用力削減などでコストを大幅削減

問題:
コンビニエンスストア向けの惣菜を手掛けている工場では、おにぎりも取り扱っており、その中で焼きおにぎりの生産も行っています。
焼きおにぎりの製造工程では、米飯を成型工程後に醤油を塗着させて、焼きの工程へと移ります。醤油の塗着は個体や食べる箇所による味の差が生じ無いように、均等均一に塗布する必要があります。
同工場では、塗布ブースを設けてブース内で二流体ノズルを用いて醤油の塗布を行っていました。
二流体ノズルは圧縮エアを用いて微粒化するため、粒子が細い特徴を持っていますが、微細すぎるため噴き出した醤油が飛散するデメリットがあります。結果として、塗着効率や塗着品質が悪いため不良が多く発生していました。
また二流体ノズルを連続してスプレーしているため飛散が多く、ブース内やコンベアの清掃に時間と手間を要していただけではなく、ブース外にも悪影響を及ぼしておりました。
ブース内で回収している醤油については、再利用していましたが、ブース等への付着分やブース外に飛散している分については、回収できないため、無駄噴きになってしまっていました。

解決策:
最大の問題である飛散を防ぐため、ノズルを二流体方式から一流体方式へ変更することを検討。無駄噴きを最小限にするため、ワークであるおにぎりだけに醤油を塗布するため、自動ガンを採用しました。
自動ガンには、コンベアのスピードに対応し、さらには少量塗布を実現するパルス式の電動スプレーガンと専用コントローラーを導入しました。一流体ノズルのワンショットは二流体のワンショットよりも液量が多いため、パルス式の超高速間欠で少量塗布を実現しています。

結果:
二流体から一流体への切り替えと高速電動ガンの採用により

  • 二流体使用による醤油の飛散ロス(10%)を削減し、醤油の使用量を削減
  • 塗着効率と塗着品質がアップし、不良品約2~3% →約1%へ減少
従来:良品数5,000 個/日、不良品数 100 個程度(塗布ミス等)の場合

① ¥20(おにぎりコスト+廃棄費用)×100 個/日=¥2,000

② ¥0.5(醤油コスト)×過剰塗布分10%×5,000 個/日 =¥ 250

¥2,250(①+②)×30日×12か月= 810,000円/年

年間約81 万円のコスト削減


  • 飛散防止用のブースが不要となり、周辺を汚さなくなったため清掃の手間が削減

1日1回の清掃 作業員1人 作業時間1時間 人件費\2,500/人

1回×240日×1人×1時間×\2,500/人/時= 600,000/年

年間約60 万円の清掃費削減

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PulsaJet Nozzles

PulsaJet自動スプレーガン

パルス制御方式の一流体スプレーガン。1サイクル最短0.006秒(1分間に最大1万回)の高速間欠スプレーを実現。 高速搬送ラインや微量スプレーに最適。バリエーション豊富なスプレーチップを装着可能。

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※現在は廃盤となっております。1850+をご覧ください。