コンプレッサーからブロアへの切り替えで電力消費コストと二酸化炭素排出量を大幅削減

コンプレッサーからブロアへの切り替えで電力消費コストと二酸化炭素排出量を大幅削減

問題:
電源、電池関連機器を製造している工場では、主に車両や産業機器用のバッテリーの製造を行っています。
バッテリーの製造工程には充電のためのバッテリー液充填工程があります。 液充填工程にて、液のはねやこぼれがおこるため、充填後に液を洗い流すリン ス工程があります。リンス工程後は最終検査となるため、洗浄液をきちんと飛ばす必要があり、エアーブローを行っています。
同工場ではエアーブローにコンプレッサーおよびコンプレッサー用のエアー ノズルが使用していました。コンプレッサーエアーは噴射力が強く確実に液を 切ることができますが、エネルギーコストが嵩むデメリットがあります。同工場も例外ではなく、コンプレッサーによるコストが問題となっており、コスト削減が必須となっていました。
また、会社としてSDGsへの取組みも重要しされてきており、テーマに沿 った活動を模索している状況にありました。

解決策:
消費エネルギーが大きいコンプレッサー方式に代わり、消費エネルギーが小 さいブロア方式を採用。ブロア専用のノズルを用いることで、コンプレッサー 式と遜色ない液切り効果を確認。
従来コンプレッサー用ノズルが設置されていた箇所と同じ箇所に設置でき るため、配管径は太くなるもののエアーブロー以外の既存の設備にはほとんど 手を加える必要がありません。

結果:
エアー源とノズルをブロア方式に切り替えたことにより、大幅な電力消費コス トの削減を実現。コスト削減額が大きいため、短期間にて設備償却を終えられる 見込みもたっている。
また、社内で模索してSDGsへの取組みとして、二酸化炭素排出量の削減というテーマを実現することもできている。

<電力消費コスト>

コンプレッサー方式

約763万円/年

ブロア方式

約159万円/年

➡ 約604万円/年削減

コンプレッサー方式

102,000kg/年

ブロア方式

21,000kg/年

➡ 81,000kg/年削減

約 80%削減!

PDF版はこちら>>

この事例で使用している製品

ブロア用小型フラットエアーノズル

  • 独自構造により効率的にエアーを整流化。低圧でも高インパクトと高流速を実現。
  • コンパクト形状ながら噴き出し幅53mm。
  • ノズル噴き出し部を何らかの表面に当ててしまってもエアーが逃げる断層設計。最大使用圧力 30 MPa。強いインパクトで高い洗浄効果を発揮。
  • ヘッダーによる並列配置やアジャスタブルホースによる複数使用により、長尺や複雑な形状にも対応。