コンプレッサーからブロアへの切替で電力消費量/費用、CO2排出量を削減

コンプレッサーからブロアへの切替で電力消費量/費用、CO2排出量を削減

問題:
東海地方に所在する食品メーカーでは、事業のひとつとして飲料を生産しています。
ボトル缶飲料の製造工程には、飲料充填後にキャップ締め工程があり、その後に口元の洗浄工程があります。洗浄工程で使用する水がボトルに残っていると、次工程のキャップ検査にて誤検知をしてしまう可能性があるため、水切りの工程が必要となります。
同工場においては、この水切りをコンプレッサーとパイプを組み合わせて行っていました。パイプを複数個用いて、ボトル缶の形状に合わせてレイアウトをしていました。コンプレッサーエアーは風力が強いため、水切りの性能については満足がいくものでしたが、コンプレッサーの稼働にかかる電気代が嵩むことが問題となっておりました。

解決策:
水切りエアーブローの方法にはコンプレッサーともうひとつブロアを用いるものがあります。このブロアの方法は消費電力が低いことが最大の特長です。
同工場では省エネを目的にブロア方式を検討。但し、従来方式同等の水切り効果を得られるか不安視しておりました。
ブロア専用のノズルを複数並列配置したヘッダーで、レイアウトや圧力等を変更し、テストを行った結果、同等の水切り効果が得られることを確認。ブロアとブロア専用ノズルのユニットを導入し、液切りのエアーブロー工程における最大の省エネ方法であるエアー源のブロアへの切替に成功しました。

結果:
従来のコンプレッサー方式と同様の水切り効果を維持したまま、ブロアへの切り替えにより大幅な省エネとCO2 排出量の削減を実現することができました。
電気使用量を約68%、年間で約119万円を削減できただけではなく、CO2 排出量も68%削減でき、環境保護にも寄与することができました。
付随する効果として、コンプレッサーの場合はエアー源を他工程と共有していたため、他工程のエアーの強弱に影響を与えてしまっておりましたが、その点を解決することができました。

コンプレッサー方式 ブロア方式 削減量 削減率
消費電力費(年) 176万円 57万円 ▼119万円 約68%
CO2排出量(kg/年) 18,600 6,000 ▼12,600 約68%

※2023年の電気料金に換算して効果を記載しています。

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この事例で使用している製品

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小型フラットノズル。並列配 置やアジャスタブルホースに よる複数使用により、長尺や 複雑な形状にも対応。

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スリットエアーノズル

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ブロアシステム

ノズル・ブロア・配管類の選定、制御構 築までご仕様に合わせたシステムの設 計、施工、製作を行います。