自動スプレ―ガンと精密コンローラーの導入で作業員を半数に、防錆油消費量を60% 54万円/年 削減

自動スプレ―ガンと精密コンローラーの導入で作業員を半数に、防錆油消費量を60% 54万円/年 削減

問題:
とある金属加工会社では優れた精密プレス加工技術を有しており、自動車パーツ等を加工製造しております。製造している金属製品には加工後に防錆油を塗布する必要があり、その中の一つに小型の円筒状のパーツがあります。
円筒状のパーツはφ20mm と非常に小さく、大量に処理するため浸漬による防錆油塗布を行っていました。専用のバスケットに複数個入れ、防錆油槽に人手で浸漬させる方法です。
この方法は一度に複数のパーツを処理するため、バスケットの移動や浸漬にかかる作業など作業員への負担が問題となっていました。
また浸漬塗布の場合、製品自身に余剰に油が付着してしまうだけでなく、バスケットにも油が付着するため、防錆油の過剰な消費も問題となっていました。
浸漬塗布後、ラックの移動の際に滴り落ちる油により、周辺が汚れることも作業環境衛生上の問題となっておりました。

解決策:
防錆油の塗布は過剰塗布だけではなく過小塗布も品質に影響がでるため、単に節減を目指すにではなく、最適な量を塗布する必要があります。
そこで自動スプレーガン方式を採用。自動スプレーガンは任意のタイミングで油をスプレーすることができ、均一な塗布が可能となります。また、精密制御が可能なパルサジェット自動スプレーガンと緻密制御が可能な専用コントローラーを採用。

結果:
ワークをコンベアで流し、自動スプレーガンと専用コントローラーを用いて自動塗布することにより、浸漬方式時 2 人体制で行っていたところを工程管理者 1 人で済むようになりました。
また、自動スプレーガンで必要量のみをワークに適確にスプレーすることにより、余剰塗布やバスケット付着分がなくなり、60%、金額にして 54 万円のオイル量・コストの削減を実現致しました。

スプレー塗布
処理数 10,000個×防錆油0.02ml/1shot×自動ガン3 基=0.6L/d

浸漬塗布
4L槽の内、1,5Lを毎日補充

削減量



1.5-0.6=0.9L/d

60%削減

防錆油 2,500円/L

0.9L/d×240日稼働/年×2,500 円 = 540,000円/年


この事例で使用している製品

PulsaJet Nozzles

PulsaJet自動スプレーガン

パルス制御方式の一流体自動スプレーガン。1サイクル最短0.006秒(1分間に最大1万回)の高速間欠スプレーを実現。
高速搬送ラインや微量スプレーに最適。バリエーション豊富なスプレーチップを装着可能。

AutoJet 1550+ Controller

1550+スプレーコントローラー

エアー駆動自動ガンのON/OFF制御から電動ガンのPWM制御までマルチ対応のコントローラー。

※現在は廃盤となっております。1850+をご覧ください。